--------------------------

どれを選ぶ?ダイオード・CO₂・ファイバーレーザー比較ガイド

切断や彫刻向けのレーザー加工機を選ぶ際は、材料や目的、求める仕上がりを考慮する必要があります。こちらでは、ダイオードレーザー、CO₂レーザー、ファイバーレーザーのそれぞれの特徴を比較し、お客様のニーズに最適なレーザー選びをサポートします。

ゲルノット・シュレムス博士
4. November 2025 • 7 min

ダイオードレーザー・CO₂レーザー ・ファイバーレーザーの違い

それぞれのレーザーの種類には独自の強みがあります。ダイオードレーザーやファイバーレーザーで金属にマーキングする際や、アクリル切断用にCO₂レーザーやファイバーレーザーを選定する場合、それぞれの特徴を理解することで、最適な機種を選択することができます。

 

ダイオードレーザー:コンパクト設計と光化学的な高い精度

Speedy 100 crossに搭載されているダイオードレーザーは、8個のシングルエミッター型レーザーダイオード(8×5W)を、ナイフエッジ方式および偏光ビームコンバイナーによって統合し、合計40Wのレーザービームを生成します。波長450nmのレーザー光は光化学反応を引き起こす特性があり、熱によるダメージを抑えながら、有機材料へのマーキングに適しています。

ダイオードレーザーの利点:

  • 高い電気効率(40%以上)
  • RPM(毎分回転数)制御の空冷による静かな動作
  • 軽量(1.5 kg)でコンパクト
  • 保管期間中の劣化がない
  • 高速彫刻(最大2.8m/s、40m/s²または4gの加速度)
  • CO₂レーザーよりも焦点径が小さく、より細かい細部の加工が可能

ダイオードレーザー彫刻機に適した材料:

  • 金属(ステンレス、アルミニウムなど)
  • プラスチック(ファイバーレーザーに比べて加工可能な種類が豊富)
  • 木材や紙などの有機物

ダイオードレーザーの特性・注意点:

  • ガラスや透明アクリルなどの透明な材料には対応不可
  • 金属への深彫りは不可
  • 厚みのある材料を深く切断する用途には不向き

トロテックの機械的な強み:多くのダイオードレーザー加工機では、レーザーモジュールを可動軸に直接搭載しているため、重量増加により速度や加速度に制約が生じます。一方、トロテックのSpeedy 100 crossでは、ダイオードモジュールを本体背面に固定配置しています。レーザービームはミラーを介して加工エリアへ導かれるため、可動部を重くすることなく、他社のダイオードマシンと比べて最大4倍の加工速度を実現します。これにより、ダイオードのサイズや出力に関する理論的な制約も回避できます。さらに、ビーム発散が小さく、ビーム品質が高いため、レーザーソースを固定したままでも全軸の高い運動性能(ダイナミクス)を維持できる点も大きな特長です。

CO₂レーザー:非金属材料のための汎用性の高い主力製品

CO₂レーザーは10.6μmで動作し、非金属材料の切断と彫刻に最適です。その柔軟性と手頃な価格により、広く使用されています。

CO₂レーザーの主な利点

CO₂レーザー切断と彫刻に最適な材料:

  • 木材、アクリル、織物、皮革、ガラス

CO₂レーザーの特性・注意点:

  • スプレーやコーティングのない金属へのマーキングには不向き
  • 空冷の場合、効率が低く(~8%)、騒音が大きい
  • ダイオードレーザーに比べ解像度が低い

関連記事:CO2レーザーの機能と活用分野

ファイバーレーザー:金属加工に優れ、高コントラストな樹脂加工を実現

ファイバーレーザーは、ドープガラスファイバーとポンプダイオードを用いて波長1.064μmの高出力ビームを発生させます。金属マーキングなどの産業用途で広く使用されています。

ファイバーレーザー彫刻の利点:

  • 高いビーム強度(CO₂レーザーの最大100倍)
  • メンテナンス不要で25,000時間以上の寿命
  • 極めて小さな焦点径
  • 金属の深彫りが可能
  • パルス制御にMOPA方式を採用

ファイバーレーザーに適した材料:

  • 金属(鋼、真鍮、チタン、アルミニウム)
  • 塗装された金属
  • 高コントラストプラスチック材料

ファイバーレーザーの特性・注意点:

  • 透明な材料または有機材料には効果が低い
  • ダイオードレーザーと比較すると加工できるプラスチックの種類が少ない

Trotec Flexxテクノロジー:1台で実現するデュアルレーザーの高い汎用性

トロテック独自の特許技術「Flexx Technology™」は、CO₂レーザーとファイバーレーザーの2つのレーザー光源を1台のマシンに統合したレーザーシステムです。材料に応じて最適なレーザー光源が自動で切り替わるため、レーザーチューブやレンズ、フォーカスを手動で交換することなく、1つのジョブ内で多様な材料を連続して加工できます。Flexxは、CO₂レーザーとファイバーレーザーそれぞれの特長を活かし、最大限の加工自由度を提供します。

関連記事:Flexxテクノロジー:1台の加工機に2種類のレーザー光源搭載で、最大の柔軟性を実現
 

レーザー技術比較表

特長

ダイオードレーザー(450nm)

CO₂レーザー(10.6 µm)

ファイバーレーザー(1.064 µm)

ビームタイプ

可視青色光

赤外ガスレーザー

固体レーザー

効率

高い (>40%)

悪い(~8)

中程度 (15-20%)

メンテナンス

非常に低い

中程度

非常に低い

切断に最適な材料

薄い有機物(木材、紙)

アクリル、 木材、織物

不可

彫刻に最適な材料

金属、プラスチック

木材、ガラス、皮革

金属、コーティングプラスチック

対応材料

金属、プラスチック、有機物

非金属

金属、コーティングされた素材

どの加工機が最適かお悩みの方は、ぜひ無料デモをご活用ください。

切断・彫刻に適したレーザー選び:用途別に見るレーザー加工の特長

  • ダイオードレーザーとCO₂レーザー:ダイオードレーザーは、金属やプラスチックへの高速かつ高精細なマーキングに適しています。一方、CO₂レーザーは、木材やアクリルなどの非金属材料の切断・加工に強みを発揮します。
  • ファイバーレーザーとダイオードレーザー:ファイバーレーザーは、金属彫刻において非常に高い精度を実現します。ダイオードレーザーは、対応できるプラスチックの種類が多く、エネルギー効率にも優れています。
  • CO₂レーザーとファイバーレーザー:CO₂レーザーは、木材・紙・革などの有機材料の加工に最適です。ファイバーレーザーは、工業用途における金属マーキングで高いパフォーマンスを発揮します。

よくあるご質問(FAQ)

金属の彫刻に最適なレーザーは何ですか?

+

ダイオードレーザーはアクリルやガラスを切断できますか?

+

最もエネルギー効率の高いレーザーはどれですか?

+

トロテック社のSpeedy 100 crossの特長は何ですか?

+
会員 troGROUP Logo