天然木のフルーツボール
天然木の風合いを活かした、おしゃれなフルーツボールの作り方をご紹介します。レーザー加工機で無垢材の板をカットし、接着剤を使わずにパーツを組み立てて完成です。ウッド製のボールにフルーツを置けば、インテリア・アイテムとしてテーブルを素敵に演出してくれるでしょう。
準備
材料
※このサンプルの木材は、トロテック・レーザー(オーストリア本社)が販売しているレーザー加工用の材料「トロテック商材」 Solid Wood Walnut を使用していますが、ロテック商材は日本で販売しておりません。類似品をご利用ください。
※材料の厚さによって、デザインデータのはめ込み部分(凹凸)のサイズを変更してください。
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天然木・無垢材の板
・ウォールナット材1枚:600 x 300mm、厚さ5mm -
加工テーブルをカバーする紙
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マスキングテープ
使用機種
- Speedy 360
- 80W
- 2.0インチレンズ
※他のSpeedyシリーズやSPシリーズの機種でも加工できます。
アクセサリー
加工テーブル:アルミニウム カッティング グリッド(カット用)
ステップ・バイ・ステップ
ステップ1:出力データの作成
このページ下のデザインデータ(cdr/pdf)をダウンロードして、グラフィックソフト(CorelDRAWまたはIllustrator)で開きます。必要であれば、板材や作りたい大きさに合わせてデータを拡大/縮小します。
※このサンプルのデザインは、オートデスク社製の3D CADツール、Autodesk Software 123D Design(無償)を活用して、2Dに作成したデータです。
次にデザインデータをレーザー加工機用データに出力します。グラフィックソフトの印刷でプリンター「Trotec Engraver」を選択し、環境設定をクリック、出力設定タブを表示して下記を設定します。設定が完了したら最後に印刷を押して、JobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアにデータを出力し、ジョグファイルを作成します。
印刷 > Trotec Engraver > 環境設定 > 出力設定 > 印刷設定(加工オプション)
印刷のデータ出力設定
加工モード | 解像度 | カットライン |
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カットジョブ | 1,000 dpi | なし |
ハーフトーン調整 | その他 |
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カラー | 高度なジオメトリ |
ヒント
無垢材は天然の丸太から切り出した木材のため、同じ木材の種類でも特徴が様々です。したがって、本加工の前に上記パラメーターの加工テストをお薦めします。

ステップ2:レーザー加工
JobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアをPCモニターに表示し、ステップ1でデータ出力したジョブをJobControl画面のプレート上に配置します。次にJobControlの「材料テンプレート」を開いて、下記のパラメーターを設定します。
パラメーター設定
カラー | 加工の種類 | パワー (%) | スピード (%) | ppi/Hz |
---|---|---|---|---|
赤 | カット CO2 | 100 | 0.70 | 1000 |
パス(繰返し) | エアアシスト | Zオフセット | アドバンス |
---|---|---|---|
1 | on | - | 高品質 |
※パラメーターは、加工する材料の材質・色、そしてレーザー加工機の機種やレーザー出力(W)によって異なります。仕上がりの良い最適な加工を検出するために、様々なパラメーターテストをお薦めします。
パラメーターの設定後、材料を加工テーブルにセットしてレーザー加工を行います。焦げを抑えたい場合は、板材の表面と裏面にマスキングテープを貼って加工してください。
加工テーブルの種類は、用意できればアルミニウム カッティング グリッドの使用をお薦めします。このテーブルを使うと、材料の裏面にあたるレーザー光の反射を最小限に抑えることができ、仕上りが良くなります。ハニカム カッティング テーブルの使用で仕上りに影響がでる場合は、ある程度高さのある物を加工テーブル上に置いて、材料とテーブルの間に空間を作るとレーザー光の反射を抑えることができます。
また、加工テーブル上の空きスペースを紙などで覆うと、加工テーブルの吸引力が強くなるので加工品質をアップすることができます。最後にフォーカスツールとレーザー加工機の操作パネルで焦点距離の位置決めをしたら、レーザー加工をスタートします。

ステップ3:組み立て
カットが完了したら、パーツに付着したホコリ等を拭き取ります。縦と横のパーツに並べ、凹凸部分をはめてフルーツボールの完成です。
ヒント
写真のようにパーツの一方の先端にマスキングテープを貼って印をつけると、木目の方向を揃え易く、綺麗に組み立てることができます。

もっとアイデアをプラス!
- 木目や色の違う2種類の木材を使って、それぞれのパーツを交互に組み立てたフルーツボールもお薦めです。その場合、2種類の板材2枚で、2個のフルーツボールが一度に作れます。
- パーツにデザインや名前を彫刻して、オリジナリティをプラスしてみましょう。名入れやロゴの彫刻は、カット後のパーツにも入れることができます。