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「レリーフモード」を使って、好みの濃淡をレーザー彫刻で表現する方法

レーザー加工は、パラメーターの設定によって様々な深さに材料を彫ることができます。その彫りの深さが、彫刻の濃淡を表現しています。では、好みの深さに彫刻するにはどうしたらよいでしょう。

トロテックのレーザーソフトウェア、JobControl(ジョブコントロール)の機能の一つ、「レリーフモード」を使うと、比較的簡単に彫刻の濃淡を表現することができます。ここでは、「レリーフモード」を使って好みの深さに彫刻する方法の一例をご紹介します。
 


レーザーパラメータの決定 - グレースケールマトリックス

レーザーパワーとグレースケール

デザイン通りの仕上がりにするパラメーターを探すことは、容易ではありません。何度もテスト加工を必要とするかもしれません。もしその際に、どのくらいのレーザーパワーがどのような濃淡の仕上がりになるのか、パワーと濃淡の関係を表す一覧表(グレースケールマトリックス)があるととても便利なはずです。

トロテックのレーザーソフトの「レリーフモード」は、色の濃淡をパワーの強弱に置き換える機能を備えています。つまり、パワー値=グレー(黒)調で彫刻することができるのです。

そこでこの「レリーフモード」機能とグレースケールマトリックスを活用して、希望通りの濃淡を表現してみましょう。先ず初めにグラフィックソフト(CorelDRAWまたはIllustrator)で左図のようなグレースケールマトリックスを作成し、次にパワーの値をグレー階調と一致するようにデザインします。最後に「レリーフモード」を使って加工したい材料にグレースケールマトリックスを彫刻します。

ダウンロード:グレースケールマトリックス(PNGファイル)/

printer settings jobcontrol laser software

「レリーフモード」の設定

Ruby® : グレースケールマトリックスファイルを準備画面に追加する。レリーフ機能を持つ素材を選択または作成する。グレースケールマトリックスのデザインデータが完成したら、レーザー加工機用のデータに出力する際にJobControl®(ジョブコントロール)の「レリーフモード」を選択します。

グラフィックソフト(CorelDRAWまたはIllustrator)の印刷、Trotec Engraverを選んで、JobControlプリンタドライバーの詳細設定を表示します(左図参照)。この画面の加工モードで「レリーフ」を選択します。この場合、100階調なので、P値は100%に設定できます。

レーザー加工機の仕上り具合は、パワー(P値)と速度(v値)、そして2種類の解像度(PPIとDPI)などのパラメーターで調整できます。各数値は、材料の種類やレーザー加工機の機種によって異なります。(例:木材の推奨解像度は333 dpi~500 dpi)速度や解像度の変更によってどのくらい差がでるのかをテストしてみてください。レリーフモードを選択した場合、速度(v値)は常に一定の値で設定してください。

このようにJobControlの「レリーフモード」を使って、グレースケールマトリックスを加工したい材料毎にレーザー彫刻で作成しておくと、100種類のどのグレーを選べば好みの深さになるかを簡単に判別することができ、デザインとレーザー彫刻に大変重宝します。

ヒント:100ワット以上の加工機のレーザー出力の場合、 P=80% 出力とv = 100% 速度で開始しましょう。
40ワットから100ワットまでの加工機のレーザー出力の場合、 P=100% 出力とv = 100% 速度で開始しましょう。
40ワット未満の加工機のレーザー出力の場合、 P=100% 出力とv = 50~80%の速度で開始しましょう。

レーザーパラメータの決定 - グレースケールマトリックス

レーザーパワーとグレースケール

デザイン通りの仕上がりにするパラメーターを探すことは、容易ではありません。何度もテスト加工を必要とするかもしれません。もしその際に、どのくらいのレーザーパワーがどのような濃淡の仕上がりになるのか、パワーと濃淡の関係を表す一覧表(グレースケールマトリックス)があるととても便利なはずです。 トロテックのレーザーソフトウェア、JobControl(ジョブコントロール)の「レリーフモード」には、色の濃淡をパワーの強弱に置き換える機能があります。つまり、パワーの値=グレー(黒)階調で彫刻できるのです。 そこでこの「レリーフモード」機能とグレースケールマトリックスを活用して、希望通りの濃淡を表現してみましょう。先ず初めにグラフィックソフト(CorelDRAWまたはIllustrator)で左図のようなグレースケールマトリックスを作成し、次にパワーの値をグレー階調と一致するようにデザインします。最後に「レリーフモード」を使って加工したい材料にグレースケールマトリックスを彫刻します。
グレースケールマトリックス - 木材

例: 木材のグレースケールマトリックス

一般的に木材はパラメーターの条件出しに時間がかかるため、サンプルとして、木材のグレースケールマトリックスを加工してみました。左写真のように木材へのレーザー彫刻は、深さのみではなく、白→茶色→こげ茶色まで、木独特の風合いを活かした微妙な濃淡も表現できます。

ヒント JobControl(ジョブコントロール)ソフトウェアの「材料テンプレート」で、Zオフセットを数mmプラスに変更することでより濃い茶色に加工できます。ただし、このZオフセットの調整によって、深く彫刻することはできません。


彫刻アイデアに、もっと「レリーフモード」を!

トロテックのレーザー加工機に標準装備されているレーザーソフトウェア、JobControl(ジョブコントロール)。その機能の一つ「レリーフモード」は、色の濃淡をパワーの強弱に置き換えて彫刻することができる優れた加工モードです。通常モードでパラメーターを探しながら、上記のような100種類の濃淡を再現しようとすれば、100倍の手間と時間がかかってしまうでしょう。

JobControlの優れた加工機能、「レリーフモード」を活用すれば、あなたのアイデア次第でもっと便利な使い方や新しい加工方法を発見できるでしょう。

関連リンク
加工サンプル 「ティーハウス」木製看板
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