アクリルから作る
シマウマの席札
ユニークな席札で印象的なパーティに!
レーザー加工機でアクリルに個性的なデザインを彫刻して、思い出に残る素敵な座席札を作ってみましょう。
準備
材料
- 黒のアクリル板:厚さ3mm、光沢あり
- 加工テーブルをカバーする物(紙など)
- マスキングテープ(アクリルの保護や固定用)
※このサンプルでは、トロテック・レーザー(オーストリア本社)が販売しているレーザー加工用の材料「トロテック商材」TroGlass Color Gloss black (キャスト材)のアクリルを使用していますが、トロテック商材は日本で販売しておりません。類似品をご利用ください。
※材料裏面の保護紙は、作業中にアクルが傷つくのを防ぐため、レーザー加工が完了するまで剥がさないでください。
使用機種
- Speedy 360 flexx
- カット加工:CO2 80W、2インチレンズ
- 彫刻加工:ファイバー 20W、2.85インチレンズ(flexx用)
※他のSpeedyシリーズ機種でも対応可能です。
※黒いアクリルの加工が映えるよう、彫刻にファイバーレーザーを使用しています。
アクセサリー
ステップ・バイ・ステップ
ステップ1:デザインの作成
このページ下のデザインPDFをダウンロードして、グラフィックソフト(CorelDRAWまたはIllustrator)で開きます。必要があれば実寸サイズに合わせてデータを拡大/縮小します。タテガミの部分(デザインデータのName)に出席者の名前を入力してください。
印刷のデータ出力設定
デザインが完成したら、次にレーザー加工機用データに出力します。グラフィックソフトの印刷でプリンターのTrotec Engraverを選択し、環境設定をクリック、出力設定タブを表示して下記を設定します。設定が完了したら最後に印刷を押して、JobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアにデータを出力します。
印刷 > Trotec Engraver >環境設定 > 出力設定
印刷設定(加工オプション)
加工モード | 解像度 | カットライン |
---|---|---|
標準 | 333 dpi | なし |
ハーフトーン調整 | その他 |
---|---|
カラー | 高度なジオメトリ |
(写真参照)
ステップ2:レーザー加工
JobControl(ジョブコントロール)レーザーソフトウェアを起動し、ステップ1でデータ出力したジョブをJobControlのプレート上に配置します。次にJobControlの「材料テンプレート」を開いて、下記のパラメーターを設定します。
パラメーター設定
カラー | 加工の種類 | パワー(%) | スピード (%) | ppi/Hz |
---|---|---|---|---|
黒 | 彫刻 flexx fiber | 74 | 40 | 75000 |
赤 | カット CO2 | 85 | 0.5 | 20000 |
パス(繰返し) | エアアシスト | Z オフセット | アドバンス |
---|---|---|---|
1 | off | - | - |
1 | on | - | - |
パラメーターの設定後、材料を加工テーブルにセットしてレーザー加工を行います。加工テーブルは、用意できればアクリル カッティング グリッド、またはアクリル カッティング ブレードの使用をお薦めします。これらのテーブルを使うと、材料の裏面にあたるレーザー光の反射を最小限に抑えることができ、仕上りが良くなります。ハニカム カッティング テーブルの場合でも、加工テーブル上にある程度高さのある物を置いて、材料とテーブルの間に空間を作るとレーザー光の反射を抑えることができます。
加工テーブル上の空きスペースを別の材料(紙など)で覆います。こうすることで、加工テーブルの吸引力が強くなり、材料がずれるのを防ぐことができます。
レンズは、先ずファイバーレーザーで彫刻加工を施すために、2.85インチレンズを使用します。フォーカスツールとレーザー加工機の操作パネルで焦点距離の位置決めをしたら、レーザー加工をスタートします。
彫刻加工が完了したら、2インチレンズに交換し、CO2レーザーのパラメーターでシマウマの形にカットします。彫刻と同様に、フォーカスツールと操作パネルで焦点距離の位置決め後、レーザー加工を開始します。
ヒント
-
2.85インチレンズ(flexx用)は2インチレンズよりもビーム径が広いため、CO2レーザーのカットには2インチレンズを使用しています。
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パラメーター設定は、加工する材料の材質によって異なります。仕上りの良い加工のために、様々なパラメーターでテストすることをお薦めします。
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下記ページからトロテック・レーザー・マテリアル(商材)のJobControlをダウンロードして、JobControlソフトウェアにパラメーターをインポートすることができます。ただし、現在、日本ではトロテック・レーザー・マテリアル(商材)を販売しておりません。
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JobControlのパラメーターをインポートする際、データベースに同じファイル名が既存している場合は上書きされますのでご注意ください。
ステップ3:仕上げ
柔らかい布で加工した材料に付着したホコリやカスを拭き取ります。カットしたシマウマの席札をスタンドのプレートに差し込んで完成です。
抜き型を利用して裏面も彫刻!
アクリルの裏面にもシマウマを彫刻してみましょう。デザインデータ(PDF)の枠をレーザーカットし、シマウマを抜いたアクリルを治具として利用すれば位置決めが簡単です。
裏面を彫刻する際は、先ずグラフィックソフトで表面のデザインデータをミラーコピーして、裏面のデータを作成します。表面には名前、裏面には苗字を入力するとオリジナル度がアップします。次に表と裏のデータをそれぞれJobControl用データに出力します。表面の彫刻とカットが終了したら、冷めてカットした部分が接着しないように、カットしたパーツは一度全て型から外します。シマウマのみ抜き型に戻して裏面にし、再び加工テーブルに設置します。JobControlの「材料テンプレート」を開いて、カット CO2をスキップに変更し、彫刻FLPのみをパラメーターで表示して裏面の彫刻加工を行います。
このサンプルのように濃い色のアクリルをファイバーレーザーで彫刻すると、彫刻部分が白くきれいに仕上がります。トロテックのSpeedy flexxモデルで加工すると、1台でファイバーレーザーによる彫刻、CO2レーザーによるカット加工が可能です。ぜひ試してみてください。
トロテック Speedy flexxモデルの詳細は下記をご覧ください。